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「はい!」
あたしは、大きくお返事をする。
早く、じーじのトラックで遊びたい。ウズウズを目一杯パパに訴える。
パパは、そんなあたしを可笑しそうに見た。
「よし! じゃあ、もう一回トラックを走らせてみよう。バックはゆっくりだぞ〜」
しばらく、パパと、じーじのトラックで遊んでいると、ママがやって来た。
「ママ〜。見て見て〜」
あたしは、ママに向かって、じーじのトラックを走らせる。
「あら? それ、さっきの」
「ゼンマイ仕掛けだったんだよ。それ。懐かしくて、僕もついつい遊んじゃった」
パパは、照れ臭そうにママに言う。
「あのね。お約束守ったら、じーじのトラックで遊んでもいいって、パパが」
あたしは、ママのスカートを握って、お約束が守れることを、頑張ってアピールする。
「お約束?」
「スピード違反をしないことと、じーじに貸してくれてありがとうって言うこと」
「そう。きちんとお約束守るのよ」
「うん!」
ママはあたしの頭を撫でると、しゃがんで、あたしの顔をしっかりと見る。そして、とびきりの笑顔を見せる。
「じゃ、ママともお約束しよっか?」
「ママと?」
「お約束、その3。お昼寝の時間になったら、遊ぶのをやめて、きちんとお昼寝すること!」
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