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「ずっと一緒にいると約束した。誰よりも愛して、幸せにすると約束した。だったら俺の居場所はここだ。もうお前を一人で泣かせたりはしない。お前がつらいときも苦しいときも、そばにいてやりたい。そうして俺たちに死が訪れる最期の瞬間まで、愛し合って生きていきたい」
「…あんたは、死ぬときも一緒だって約束したよ?」
見開かれた茶色の目から、涙がこぼれた。
「ああ、そうだな。死神だって俺たちを引き離すことはできない。決して離れないと約束したんだから」
「なんだか、プロポーズみたいだ…」
子供のように泣きながら、レオナードが微笑んだ。
「そうだよ。俺がお前を幸せにする。いいときも悪いときも、健康なときも病気のときも、いつでも支え合い、助け合って、一生そばにいると誓うよ」
アンドリューは心の底から、彼を愛おしいと思った。
それ以外の選択肢はないように思えた。
「コンサートが終わったから、新しい部屋に引っ越しをしよう。そうしたら昼も夜も、いつも一緒にいられる。もうお前に寂しい思いはさせない。約束するよ」
「ああ…!」
レオナードが甘いため息をついた。
「何度もそういう夢を見たんだ。あんたがいてくれて、僕はもう何の心配もいらないんだってほっとする夢。でも目が覚めると、いつもあんたはいなくなってた…」
泣き顔を見たくないばかりに、早朝の列車に乗った。
車窓から明けてゆく空を見ながら、目覚めるときの彼を想った。
「できるだけ早く準備をして、一緒に暮らそう。愛しているよ」
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