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昼寝がしたい
今日も今日とて、机に顔を伏せる。
授業中だなんて気にしない、寝てしまえばこちらの勝ちである。
暖かい日差しが差す、午後一番。水宮雫は襲ってくる眠気に耐えるなんてことはせず、そのまま夢に入ろうとしていた。
後10秒も経てば、、、眠れる、、、、「クゥ。。。」
『バコッ''''』
「いたい」
なんて、甘いことはなく。目覚めは突然に。頭に衝撃が走り、
「水宮、起きろ」
鬼の声がした。
ジンジンする頭を押さえながら、目線だけ声の主に合わせる。
自然と上目使いになってしまうのは愛嬌ってことで許してほしい。
「せんせぇ、寝かせてくださいぃ、、」
「だめ」
「うぇぇ、、なんで」
必死に、今できる最大限のぶりっ子をして挑んだが通用せず撃沈。
流石に無視することは出来ず、のっそりと上体を起こした。おれはいい子だから。
ぽけっとする頭を軽く叩いて、視線を黒板の方に向ける。あ、まだ授業にはついていけそ、、
何処かで「かわいい」なんて言葉が聞こえたけど、俺には関係のないことだろう。
「後、5分で終わるから我慢な」
なんて言って頭を撫でてくれた先生は、多分前世女神。態度の変化が速いって?知らない。
漏れそうになるあくびを、手で覆い隠しながらボーッととりあえず黒板の方を見た。
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