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水宮雫は、
過眠者の中でも超がつくほどのロングスリーパー体質だった。それ故か、学園の内部事情に酷く疎い。
だから、知らないのだ。アフロヘアの彼が、学園の平穏を乱す渦中の人物であることを。季節外れの転校生であるということも。
最も、幸いなのは雫が彼に認知されていないことだった。人気生徒を次々と堕とすことから、「泥沼小僧」と呼ばれる彼に目をつけられたのならば、雫の睡眠ライフも消滅同然。運良く一度も出くわさなかった雫は幸運の持ち主であった。
しかしながら、今日、この瞬間。
不幸にも、1人の雫信者が口を滑らせてしまった。
それでも、おっとり雫は気づかない。日常崩壊が始まってしまったことに。
「あ?もしもし、滝くん?なんかグラウンド前の水道でアフロと変態が揉めてるみたいで」
「サッカー部のぶちょーさんがピンチかもしれない、、、ん、よろしくおねがいします。じゃあね」
判断力:実はかなりある。ある意味、人に押しつけるのが得意とも言う。
いつのまにか、水の掛け合いに発展しつつある水道場を影からこっそり見守り、とりあえず祈った。
[ぶちょーさんが少しでも長く無事で居ますように。イケメンと水は相性いいんだって。アーメン]

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