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追憶のlimbo
両手に掴んだ太いケーブルが背中のロケットの振動で小刻みに揺れている。
一段目は少し特殊な燃料ロケットだが二段目はオライオンという核パルス推進になるそうだ。その時の放射線やおそらく今以上の振動を考えると義体は大丈夫だろうが装備のことが不安になる。
「現状報告をお願いします。」
無線での指示が来る。音を聞くのではなく、直接データを認識しているこの感覚の人への説明は難しい。
「天にも昇る心地です。」
「...そうですか。」
あきれたような返事が返ってくる。
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