赤い告白は仕組まれたあの場所に。物語の答えは5分後

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「どうしたの玲二。何かあったの?」  テーブルの向かい側でサラダを頬張る恵が自慢の朝食に一切箸を付けない俺に訝しげな目を向けた。 「い、いや何でもない」  思わず新聞を隠す様に閉じる。  蘇るあの時のマリエの目。 …まさか…な。  俺は瞼を閉じて首を小さく横に振った。  「ポイントが溜まったから引き換えに行ってくるね」  一足先に朝食を終えた恵は猫足キャビネットの二番目の引き出しを開けた。中からポイントカードを一枚取り出すと鞄に大事そうに入れる。 「頑張って貯めたな」  俺のかけた言葉に恵は爽やかな笑顔で応えた。  玄関の扉が閉まる音と同時に俺はポケットからスマホを取り出した。やはりマリエから何度も会いたいとメッセージが入っている。   ヤバいフラグだ。  だが放ってはおけない。 『わかった。すぐ行く』  メッセージにはすぐ既読がついた。  ところが待ち合わせた喫茶店のどの席にもマリエの姿は無かった。 ……何だアイツ。人を呼び出しておいて。  結局ドリンクバーで三時間を凌ぎ舌打ちを一つ残して店を後にした。  だが徐々に苛立ちよりも不安が上回り始めた。マリエと音信不通のせいかもしれない。  ふらりと近所のパチンコ店で寄り道をし、有り金を使い果たして自宅に戻る。恵はまだ帰って来ていない。綺麗に片付けられた部屋は妙にガランとして見える。  
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