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本棚の影に隠されたレバーを引くと本棚が横にスライドし地下への梯子が姿を現した。
「さて、急いでいきましょう。禁書はこの奥にあります」
エドヴァンとマザーは中に入ると再び秘密の入口を閉鎖した。ここは魔力の痕跡を消す部屋でもあることから他の魔族に探知される恐れはない。マザーは光魔法アルテナを唱え、辺りに光の空間をもたらした。
足元に優しい光が照りつき辺りの様子が分かるようになった。少し湿っぽい空気が充満し、埃っぽさは否めない。狭い廊下は人二人が横に並んで通れるほどの幅だった。
しばらくそんな道が続くと目の前に重厚な扉が見えた。この先に子供たちが先に避難しているはず、そしてその奥にマザーのみ入ることを許されている部屋がある。そこに禁書が封印されているのだ。
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