第1章過去編 第2話 地獄絵図

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 リリユスはエドヴァンの炎魔法を完全に取り込んだ盾の口がぱんぱんに膨らんでいる。これは嫌な予感しかしない。  「エドヴァン、急いで防御魔法を!!」 マザーが危険を察知していち早く声掛けをした。  聖なる光りよ。我らを守る盾とならん強靭な鱗盾(スケール オブ ドラゴン)。 2人を覆う球体状の盾が覆う。表面にはドラゴンの鱗がびっしり覆われ堅牢な砦が構築された。さらにマザーの叡智の恵みの力がエドヴァンの魔力を回復させた。 「マザーには禁書の在処の結界を解いてもらいたいし、今までお世話になった分、手は出したくない。でも、半殺し許されてる。だから、あまり出てこないで……」 リリユスは睨みを利かせ不機嫌そうな顔を見せている。
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