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六芒星は紫色に光り輝き、そこから暗黒な気が溢れ出た。魔性な気は霧状になりそれは徐々に形を変貌させていった。巨大な四肢が現れ鋭いひづめが垣間見えた。獰猛な赤い眼がギロリとエドヴァンを睨んだ。強靭な鱗が全身を覆い、長い巨大な尻尾に先ほどの盾が喰らいついた。
リリユスが呼び出した者は暗黒龍デスグレイブ。かつて人類を滅ぼしかけた古の古龍だ。もちろん簡単に使役することは不可能であり禁忌の呪文書第五巻まで用い、禁忌の契約を結ばなければならないというちょっと面倒な反面もある。
「リリユス、君まさか黒魔導士と通じているのか?でなければこんな大物魔力の乏しかった君では使役出来ないはず」
「そんな事今はどうでもいいでしょ。デスグレイブあのサラマンダーに核の差見せつけちゃって」
「命令すんなよ、クソガキ。我は闇を司る……」
「御託はいいから。早く殺って」
リリユスの睨みに暗黒龍が怯んだように見えた。
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