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「仕方ねぇな…、こいつだけ連れて帰るぞ。」
そう言い、借金取りは、私の腕を掴み外にある車に引きずりこもうといたので、私は必死に抵抗しようとしたが、力が強く、ビクともしなかった。
なんで、どうして私がこんな目に…誰か…誰か…!!
「助けて!!!」
「ねぇ、お兄さんたち。」
その言葉と同時に、私の腕を掴んでいた借金取りの腕がスルリッと抜け、私は前に倒れそうになると、前からもう一人の男性に受け止められた。
「大丈夫ですか?」
「は、はい…!」
私は、顔を上げると、そこには、さっき借金取りから逃げようとしてた時にぶつかっ
た若い男性が立っていた。
「いててててっ!!!」
その声に、私は振り返ると、さっきいまで威勢の良かった借金取りが、2人の男性に手も足を出ず、地面に倒れこんでいた。
「とどめを刺されたくなければ、こいつを置いてとっとと去りやがれ!」
その気迫のある、声のトーンとセリフを聞いて、借金取りはおじげづいたのか、その場から去って行った。
「咲夜様の娘に手を出そうだなんて100年早いんだよ!!」
借金取りをやっつけてくれた3人の男性は、私の方へ振り返り笑顔で微笑みかけた。
「やっと会えた…!!!」
私は、何が起こっているのか状況が把握できなかった。
「貴方たちは一体誰なんですか…?」
3人はその言葉にお互い顔を合わせ、当然かのように微笑み返した。
「私たちは、あくまで貴方様のお母様に仕えていた使用人ですよ。」
し、使用人…!?
「では、私たちと共に行きましょう。」
そう言い、手を前に差し伸ばされ、最初は戸惑ったが、その声はどこか懐かしく感じ、私はいつの間にか手を取り、ゆっくりと悪魔の道に引きづりこまれていることを知るのは、もう少し先の話だった…。
おわり(仮)
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