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橋本のアパートから歩いて直ぐにコンビニがありそこに入るとデザートコーナーの前に向かった。
品出ししたばかりなのか沢山の種類のデザートが並べられておりどれにしようか迷う。
橋本に聞いてくれば良かったと思いながらもチョコ系とフルーツ系と俺の好きな生クリームの乗ったプリンをそれぞれ一つずつレジに持って行った。
これだけあれば気に入った物も一つ位はあるだろう。
会計を済ませコンビニを出て歩いていると並びに薬局もあり湿布も買おうと店に入り三箱程買った。
橋本のケガが治って早く身も心も元気になってくれる様に俺は出来る限り何でもするんだ。
何でも。
アパートに戻ると橋本がベランダに出て布団を取り込もうとしているのが目に飛び込んで来た。
買い物袋を床に放る様にして置いて慌ててベランダに向かい橋本と布団の間に体を滑り込ませる。
「あっ、お帰り…って大丈夫だから拓。」
「布団なんか凄く重いじゃんかっ。また痛くなるから腕…あ~びっくりした。」
「拓…。」
「今日は俺が居るんだし橋本は座っててよ。甘い物と湿布もついでに買って来たよ。足らないといけないと思って。」
「…。」
「ん?橋本?」
「あ、何でも無いよ。食べようか…。」
「うん。三種類買って来たから好きなの選んで。でさ、夕飯なんだけど俺料理出来ないから出前とって食べようと思ってるんだけどそれでも良いかな?」
「私は何でも大丈夫だからそうしよう。」
「分かった。確かさっき荷造りしてる時に蕎麦屋のチラシ見たんだよな。」
コンビニのスイーツを一つずつ食べきり残ったチョコ系は冷蔵庫にしまった。
甘い物でまたやる気になった二人は日が暮れる迄荷造りに励んだ。
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