俺達の『サンタと泥棒は紙一重!?』

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「ただいま」 「あんた、お帰りなさい」 父ちゃんを迎える母ちゃん。 「あいつはもう寝てるか?」 「えぇ、もうぐっすりよ」 「そうか。じゃあ、準備して早速決行するか」 父ちゃんは帰宅早々準備に取り掛かる。 「そんなに慌てなくても。ご飯食べてからでいいじゃない」 母ちゃんの言葉も無視して父ちゃんは着替え始める。 寺門も寺門なら父ちゃんも父ちゃんで、この年に1回のイベントをとても楽しみにしているようだ。 「それは何?」 父ちゃんの傍らに置かれた紙袋に母ちゃんが気付いた。 「これか?着替えだよ」 「着替え?新しいサンタの衣装?」 父ちゃんは毎年サンタのコスプレをして寺門の枕元にプレゼントを置いていた。 寺門は寝ていて迎えてくれないのだが、自分の気持ち的にサンタになりたいと毎年わざわざ着替えているのである。 「まぁな。いつも同じような赤白の衣装だろ?あいつももう中学生になったし、おいらも気持ちを一新しようかと思ってな」 そう言うと、紙袋を持って隣の部屋に行く父ちゃん。 どうやら着替えてからお披露目したいらしい。
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