執事でも、男に変わりはありません。

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 真白燈冴くんは、なんと言っても容姿がモテフェイス。  奥二重の細目には目力を感じキュッと締まったシャープな顔立ちに、髭もなく色白で首元まで綺麗そのもの。  178㎝と、標準よりやや高めの身長に決して細すぎず、良い具合の筋肉が備わっている。  立ち振る舞いから言葉遣い加えて黒のスーツは見事に似合っていて、執事をするために産まれてきたのではないかとさえ思うほど。  屋敷(いえ)にはハウスキーパーの女性が数人いて、その人達を取り仕切っている立場でもある。  秘書やら執事やら監督やら1人何役やってるの?って話よ。  そんな彼とは長い付き合いだけど1つだけ、未だにわからない謎めいた部分を、隠し持っているように思える。  普段は優しい笑顔で誰とでも接し一見すると”良い人”にしか映らないんだけど…  心の奥底が見えない。なんとなくだけど冷たく突き放すときがある。  表向きは白い王子様みたいなのに、たまに黒い部分が見えるときがあって今朝わたしにした行動は……そう、まるで狼。  グレーな燈冴くんに何を考えているのか聞いたって、教えてくれるはずがない。  だから私生活や1人の時間に何をしているのか、わたしは知らない。
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