終話 そして今日も始まる

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 毎週日の掃除報告はリデロさんへ。 「リデロさん、掃除終わりました」  と言うか二階にカギが掛かっており開かない。諦めた私は、親方のパンへの真剣勝負をガラス窓ごしから眺めてる。  配合された材料を混ぜ合わせ、叩く、叩く、叩く、これでもかと叩いたら、分割して形を整え、濡れ布巾を掛けて奥へ運ぶ。  幾つもの魔動オーブンを管理してるようで、魔動オーブンを見つめてる、焼き目を見てるようだ。  次々とパンが焼け、魔動オーブンから取り出して冷ましてる様だ。出来立てパンが1ヶ所に集まり増えていく、親方が手招きする、私はお邪魔する。 「失礼します」 「ミミ。パンを作ってみないか? 私は楽しい」 「いえ、売り物になるような……」 「誰もが、上手に歩ける様になるまで、失敗したんだぞ、私も同じだ、ミミもね。とはいえ、おおっと」  親方がパンを焦がす。 「ははははは……。ほらな、とはいえ早く来てくれたんだし、飾り付け位から、やってみないか? 整形は膨れると変形するし、キレイな形は下準備って所だ」  まあ、飾り付けならやってみようか、上から親方のお下がりを羽織ると、帽子を乗せる。  着替えると、特に惣菜パン作りを手伝った。お惣菜系の1つ、ドラゴンサンドは竜の肉を焼いてステーキにする。  カットは親方に任せて、ステーキを焼く、パンに挟むんだけど、サンドイッチの様なキレイな切り方は難しそうだ。  おっ、意外とお料理修行になるかも、なんて夢中になってたら、あっという間に開店時間。 「親方。営業時間です!!」 「いや、助かった、今日はお持ち帰りパンを増やすか、うん。それが良い」
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