前話 あるパン屋の日常

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 接客販売担当に戻った私は、商品を処理しつつも、パンは生きてる。気になって思考がぐるぐるとらわれていた、午後の日になり客足が遠退いた所で、食事にする。  昨日ショーケースの見せ棚に並べてた、パンから好きな物を選び、生クリームイチゴジャムパンと、ソーセージサンドを食べる。  親方モーカスさんの、お宅兼店舗は2階がお家になってた。いつもの如くお邪魔してモーカスさんと、リデロさんと一緒に食べる。  そして妄想でパンパンになった、迷いの元である言葉に回答を求める。 「親方。パンは生きてるって、どういう事ですか?」 「俺はな。パンを作るのが好きだから、パン屋を営んでいる。パンの焼き具合、発酵の進み具合は、1日も同じく上手く行くとは限らないんだ。焼きムラがあったり、発酵が一瞬のミスで進み過ぎたりする。そして食べれば命を繋ぐエネルギーになる。魔菜とは言え小麦だって立派な命、命を繋ぐ為にありがたくいただくんだよ」  私は納得を超えた、パン屋のありがたさがしみわたる。安くて美味しいパンありがとう
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