中話 大量生産品

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中話 大量生産品

 私は平凡なパン屋営業を終えて、親方から帰りのパンを幾つか分けて貰う。お給料は1月15万プルーフ。  パンにより食事代が浮くので、夜の日のスイーツ探しに出かける。私の好物であるスイーツを求めて商品を眺めて歩く、景色は目まぐるしく太陽が回るため、1週日は24回も日の出と夜を繰り返す。  1週日は違う星から来た私達のリズムだ。大抵1週日に1回眠る。28週日は1月で宿代は4万プルーフ、贅沢はあまり出来ない。 「いらっしゃい」  張り紙にフルーツ盛り合わせセットとある。私は気になるので下手な張り紙を見て、イチゴタルト、リンゴタルト、チーズタルト、カットメロン、カットスイカ、カットパイナップル……。うーん、今日の気分はフルーツ盛り合わせセット 「フルーツ盛り合わせセット、下さい」 「はいよ。これで良いかい」  一応問題なさそうだ、なので頷くと100プルーフ塊5個を渡して、フルーツ盛り合わせセットを受け取り、マジックポケットに仕舞う。  変な釜を持って居るが客足はチラホラ集まり列になる、私は観察していると商人が釜にフルーツ盛り合わせセットと、銀色の液体のビンを釜に入れて、暫くすると。わっとフルーツ盛り合わせセットが、何百個と出てきて、商人はマジックポケットに仕舞った。  私は何だか解らないが、衝撃を受けた。私の思考は、分裂とだけ繰り返してた。その場を去り、衝撃的な出来事として覚えてしまった。  フルーツ盛り合わせが分裂、それも数百個。また私の解らないがゆえの、疑問が膨れ上がっていく。
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