運命の出会い

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運命の出会い

シーズン1が無事に終了し、僕たちぬいぐるみーズは 束の間の休暇をとっていた。 監督や撮影チームと共に、数々の有名キャラ達が通う リゾート地に僕たちは恐る恐る足を踏み入れた。 そこには見ているだけで何時間でも過ごせそうな 綺麗で雄大な自然の景色はもちろん、 僕たちのようなぬいぐるみキャラ専用の 生地が傷まない特別な水で出来た巨大プールや 温泉施設に、 綿を優しくほぐしてくれる スペシャルマッサージなどまさに天国だった。 すっかり僕達はスターになった気分だった。 またみんなでここに来たい。 シーズン2もがんばろう!!! 最高に贅沢な休息で士気をあげた僕たちだった。 そしてついに始まったシーズン2では 僕らぬいぐるみーズ以外に新らしい仲間が増えた。 男だらけのぬいぐるみーズに花を添える ヒロインのレオパディーちゃんだ。 彼女もぬいぐるみで出来ている。 僕たちがピンチのときに駆けつけてくれる 女神のような役だった。 美しくて妖艶な彼女の魅力に皆が虜になった。 それは、もちろん僕も。 だけど彼女は僕になんか興味無くて、それが当たり前で。 だから僕はりすぴこの恋の応援をすることにしたんだ。 悲しくはない、僕はりすぴこの幸せを願う。 りすぴこは本当にいい奴なんだ。 僕の話を聞いてくれて、いつもニコニコと 頷いてくれる優しくて大好きな友達だ。 きっと彼女もりすぴこを好きになる。 自分の幸せより、幸せを願える友達がいて僕は幸せだ。 優しいりすぴことレオパディーちゃんは とてもお似合いだった。 ごりごろうもきりーんもねこすけも皆が いつの間にか二人の幸せを願っていた。 …なのに。ある日、レオパディーちゃんが 信じられないことを僕に言ったんだ。 「私、くまぽこくんのことが好き。」 僕の頭は真っ白になった。 「ごめん…。」 断るしか無かった。 だって僕はりすぴこが大事だから。 悲しそうなレオパディーちゃんの顔が 頭から離れない。 僕だって、本当は好きだったんだよ…。
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