変わり始めた未来

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変わり始めた未来

あれ以来僕はりすぴこともレオパディーちゃんとも なんだか気まずくてギクシャクしている。 僕はどうしたら良かったんだよ、僕が悪いのか…? なんとなく察した他のメンバーもなんだか 僕によそよそしくなった。 ぬいぐるみーズでいることが窮屈になってきた頃、 僕に転機が訪れる。 あるインフルエンサーが僕のことをSNSで呟いた。 羽がはえたクマなんて最高に可愛い、と。 たったその一言で僕の人生は、一変した。 3日後には僕のグッズが数十種類発売することが 決定され、ぬいぐるみーズでのアニメは、 僕が主役のアニメに変更されることが伝えられた。 新しいアニメではぬいぐるみーズのみんなは 出てこないらしい。 ぬいぐるみーズは皆良かったね、と 言ってくれるがそれは心からの言葉じゃ 無いことくらいわかっていた。 それである意味吹っ切れた。 僕は仕事に全てを注ぐ事にした。 商品開発のミーティングでも 新しい撮影でも僕の良さが伝わるように いろんなアイデアやプレゼンをした。 生地のケアは怠らないしもっとアクションが 上手くなるように練習を重ねた。 僕の努力は実り、というよりは 僕自身でも恐ろしくなるくらいに 勝手に僕の人気は急上昇した。 これは努力の結果だけではない、 人の影響力によるものだってことは わかっていた。 だから自信がなくて不安で僕は精神的に 追い込まれるようになった。 毎日多忙になりぬいぐるみーズで いたときのことなんか思い出す暇も無かった。 そんなとき僕に救いの手を差し伸べたのは ジョンとマゼンタだった。 二人は作品の中では敵だけれど プライベートではとても仲が良いらしい。 「最近のくまぽこの人気はすごいよなぁ。」 「前の好きなキャラランキングでは 俺を抜いて二位だもんなぁ…困っちゃうよ。 どうだ、スターになった気分は?」 僕はいつの間にかスターの仲間入りを 果たしていた。 遠いと思っていた二人と肩を並べる程になった。 ランキングでマゼンタを抜いて二位になったと 聞いたときはゾッとした。 マゼンタに恨まれるんじゃ無いか、と。 そんな心配は無用で、彼は寛大で僕を 仲間に迎えいれてくれた。 一人孤独だった僕は二人に認められた気がして とても嬉しくなった。 二人についていくことを決めた。
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