二度目の桃太郎

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二度目の桃太郎

「わけわっからーーーん」 「あれま、桃から赤ん坊‼︎」 「わけわからんのは、こっちのセリフじゃい」 落ち着け、落ち着けぇ、オッケーオッケー推理タイムだ、何が起きた整理しよう 俺はキジを家来に出来ず鬼退治に行った 結果桃太郎を残して、犬と猿は死んだが、一応鬼退治は成功という流れになった おそらく、この世界、桃太郎に望まれる結末はぁ犬、猿、キジを仲間にして鬼を退治して宝を持っておじいさんおばあさんのもとへ帰る それ以外の結末は望まれていない だから前の世界はリセットされ、最初からやり直しになった 「なら話しは早い‼︎」 俺は前の世界よりも早く鬼退治の旅に出た この前よりも長く、たぁくさん寄り道をしてキジを見つけようとした だがキジどころか、今回は猿すら家来に出来ず、俺は犬のみ家来にして鬼ヶ島に行く事になった その後はまさに地獄絵図だった 桃太郎の俺と犬でなんとか互角の勝負をしていたところに、再びあの虎毛皮の鬼が現れて犬を殺した 犬が殺された瞬間桃太郎は、もう俺の意思とは関係無く動いていた どんなに傷つき倒れ血まみれになっても勇敢に戦い、最後は鬼を退治した 傷ついた体で鬼ヶ島の宝物をおじいさんとおばあさんのもとへ届ける桃太郎 「おじいさん、おばあさん、あの時桃を拾ってくれて、見ず知らずの私をここまで育ててくれてありがとうございます。コレは私からの最後の恩返しです」 「何が最後じゃ‼︎しっかりせい‼︎」 「嫌だよ桃太郎‼︎こんな宝なんていらないよ。お前さえ、お前さえいてくれれば・・・」 プツン 気づくと俺は桃だった 「まさか、まさかぁぁぁーーー‼︎」 「あれま、桃から赤ん坊‼︎」 「まさかって、こっちがまさかじゃ‼︎」 信じられない。いや信じたくなかった。だから考えないようにしていた だが2回目の世界にもいた 俺が知らない虎毛皮の鬼 予知者なのか・・・? まさか俺と同じ転生者・・・? どっちにしても・・・・・・ 「鬼側に・・・桃太郎のあらすじを知っているヤツがいる・・・」
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