アルゴノーツの生き残り

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アルゴノーツの生き残り

アルゴノーツ・・・テッサリアの王子イアソンが王の資格を証明するため、アルゴー船に乗って黄金羊の毛皮を持ち帰る旅に出る。 このアルゴー船の乗組員、約50名全員がギリシャ神話の代表的な英雄ばかりで、総称としてアルゴノーツと呼ばれている アルゴノーツの中には、トロイア戦争で活躍する英雄の名前も何人かいるが・・・中でもやはりギリシャ神話の英雄ヘラクレスの存在感は他とは別格だと個人的には思うわけで・・・ 「へ、ヘラクレス・・・さん?」 「ん?私を知っているのか?どこかで戦った事でもあるか?」 褐色の肌に金色の髪、獅子柄水着の健康的な美少女、ギャルみたいなこの少女が、この世界での英雄ヘラクレスの姿なのか・・・ ボコォォォォォ‼︎‼︎‼︎ 「なぁ・・・何ぃぃぃ⁉︎」 突然俺の顔面に強烈な良い右ストレートが入った 赤髪ツインテール、ミニスカートで学生服のような服を着ている女が急に殴りかかってきたらしい 「ヘラクレスをエロい目で見るな変態‼︎」 「もう‼︎すぐに殴らないのポルクスちゃん」 「変態は殴られて当然なの‼︎お姉ちゃんもコイツに近寄らない方が良いわよ」 「ごめんなさいね。普段は優しい子なんだけど、船の乗組員がほとんどやられて気が立っているの」 青く長い髪でシスターのような格好した女が俺を介抱してくれる 俺を急に殴った赤髪ツインテールの女はポルクスと呼ばれている。ポルクスは双子座の弟の名前だ そのポルクスが姉さんと呼ぶって事は、俺を介抱してくれている青い髪の彼女は双子座の兄カストルって事か? 双子座の兄弟も、この世界では姉妹になっているようだ 「ん、ちょっと待って、船の乗組員のほとんどがやられた⁉︎」 「ええ、魔法の津波に襲われてしまって、ほとんどの乗組員が海に・・・皆手練ればかりだから、無事とは思うんだけど・・・」 「い、今この船にいるのは3人だけなのか?」 「残念ながら・・・船長であるイアソンまでも・・・」 桃太郎の話から、いきなりギリシャ神話になったかと思えば、ずいぶんと筋書きと違う話になってきているじゃあないか・・・ 「イアソンがいないんじゃ、黄金羊の毛皮を持って帰る意味が、旅をする理由がないな」 「黄金?羊?毛皮?何だそれは?」 「船長イアソンがいなくても、私達は旅を続けなくてはいけないわ」 「そう・・・魔女ヶ島に住む魔女、メディアを退治しにね‼︎」 仲間が3人、魔女ヶ島、魔女退治 まさか・・・まさか・・・ 「ギリシャ神話が桃太郎の話に寄っているぅぅぅーーー‼︎‼︎‼︎」
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