桃太郎アルゴノーツの一員に

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桃太郎アルゴノーツの一員に

桃から生まれた桃太郎は、ヘラクレスとポルクスとカストルを連れ、魔女ヶ島の魔女退治に出かけました ・・・とでもしたいのか?この世界は? 鬼側にいる転生者の策略で海のど真ん中に放り出されジ・エンドになると思っていたのに、この桃太郎至上主義の世界は、まだ桃太郎を生かそうとしているらしい だが今度死んだら、また桃太郎に転生出来るか分からない以上、ここは全力で乗っかるしか無いだろう 「俺もその魔女退治に同行させてくれないか⁉︎」 「はぁ?そんな事言って縄解いた途端、私達を襲うつもりでしょ?このケダモノ‼︎」 赤髪ツインテールのポルクスは随分と俺に突っかかるな・・・ 「そっちは3人でしかも歴戦の戦士‼︎そんな3人に俺1人で勝てるわけ無い‼︎むしろ海の真ん中で朽ち果てる寸前だった俺を救ってくれたんだ、恩返しがしたいんだ‼︎」 「何が恩返しよ、そんな格好で・・・」 ポルクスがゴミを見るような目で俺を見る 様々な事があり動揺していた俺は初めて自分の体がどうなっているかに気づいた 俺は急激に成長したため、3歳の時の服はビリビリに破れて、何とかレッドゾーンだけは隠れている状態だった 「こっこれは⁉︎危ない‼︎アウト寄りのセーフかっ⁉︎」 「いやアウトに限りなく近いアウトよ‼︎」 「いやポルクス、コイツ意外と良い筋肉をしている。格好はアレだがコイツを仲間にするのは・・・アウフ・・・いやセウフだ‼︎」 「えっ?何言ってんのヘラクレス、この変態をかばうの?」 「私もヘラクレスちゃんの意見に賛成だわ。格好はアレだけど、彼からは底知れ無い力を感じるの、お姉ちゃん的にはギリギリのギリギリのギリセーフね‼︎」 「そんなにギリギリギリギリ言ってんのに仲間にする気なのお姉ちゃん?」 「お二人共・・・海の真ん中で、格好がアレな俺を信じてくれて、仲間にして下さるんですね‼︎ありがとうございます‼︎」 「ウソでしょ、この船まともな思考の人間が私しかいなーーーい⁉︎」 俺はヘラクレスとカストルに縄を解いてもらい、船にあった服と西洋風の鎧を身に付けた 「そういえば、まだ名前を聞いてなかったな」 「ああ、俺は桃太郎。日本って言う島国から来たんだ」 「も、もも、ももも、言い難いな」 「んじゃ、アンタ今日からモモタウロスね」 ポルクスさん何すかソレ?桃太郎はケンタウロスやミノタウロスじゃあ無いんすよ 「モモタウロス・・・うん、言いやすい」 「ステキな響きだとお姉ちゃんも思うわ」 「ふっ・・・私ネーミングセンス、抜群ね‼︎」 「うわぁお、これがウワサのギリシャ神話クオリティ‼︎」 俺の名前が、桃太郎改めモモタウロスになった頃、船は魔女ヶ島に到着したのだった
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