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「ヤマちゃん、明日お休みなんですね。何のお仕事してるんですか?あと、名前教えて下さい。」
これからも来たいな、と思うぐらいに気に入っているお店で、相手はおそらく常連さん。流石に無視は出来ないけど、自分の話をそう知らない人に話すのは苦手だ。質問に質問で返せば、とりあえずその場しのぎにはなるだろうか。
「明日はそうですね、お休みです。堂本さんは、お仕事何されてるんですか?」
「俺は調剤薬局で働いてます。少し興味持ってもらえてます?ってゆーか、質問返しではぐらかそうとしてません?」
「勢いにビックリしちゃって。もう少し仲良くなってからにしましょう、ね。」
「仲良くしてくれる気はあるんですね!じゃ、とりあえずお名前聞いたら、仲良くなれますね!あ、あと連絡先も教えてください!」
若人、こわい。
…私何しに来たんだっけ。美味しいお酒飲んで、一週間の仕事の疲れを晴らしにきたんだと思ったんだけどな。なんでこんなに疲れ増やしてんだろ。ご飯、作ってくれてるヒロさんには申し訳ないけど、今日は特別に仕事がしんどかったし、この場はもう限界だ。作り笑いさえ出せるかわからない。
グラスに残ったビールを飲み干した。
「堂本さん、ささやかですけど、御馳走させてください。」
「え?」
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