y’05

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コンビニ弁当にも飽きてきたなー、なんてボヤくと、毎日cocoonでトマトチーズパスタを続きながら不満を零していた時を思い出して、やっぱりまだ彼女を忘れられていない自分に気づく。 ま、忘れられてたら、こんなコンビニ通いしないで、元の生活に戻れるんだけど…。 コンビニから自宅に戻って、スマホを見るとメッセージアプリに通知があった。 『堂本くん、こんにちは。久しぶりです。堂本くんの都合が良い日、食事に行きませんか?一緒に行きたいところがあります。』 あまりの驚きに目を見張った。彼女からメッセージが届くのなんてどのくらいぶりだろう。 彼女の中から自分の存在が消えていないのが嬉しい反面、意図が見えなくて、怖い。 なんで誘われてる?以前のようなラフな飲みの誘いではないことは確かだろう。 夜な夜な、彼女の影を探してcocoonに通っているのがバレた? もし、バレていたら我ながら気持ち悪すぎる。纏わりつくなとかそんな話か。…流石にそんな物言いはしないか。優しく引導を渡すつもりなのだろうか。 嫌だ。 一瞬でも彼女のことを忘れたいなんて思ってしまったから、バチが当たったのか。 苦しくったって、情けなくったって、まだ、このまま彼女のことを想っていたいんだ。 約束を断って会わなければ、好きでいることを咎められることもないか。 でも、俺が、彼女からの甘い誘惑を断れるわけもない。 意を決して、スマホに指を滑らせた。 『今週の金曜日なら、いつもの時間に行けそうです。』 画面越しに、震えが伝わらなければいい。
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