平行線の世界を知るきっかけ

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 頭の中を整理した。  美月がいなくなってしまった、僕が過去に戻る前にいた世界はここで 今はさっきまでいた世界、つまり過去からやり直した世界からここに来ている……。 ふたつの世界が同時に過去に戻っていて、今も並行に時が進んでいる? 今回過去に戻らなかったのは何故なのか。 強く願わなかったから? もう僕にとっては必要ないことだからかもしれない。 「あっ!」  再び日付を確認した。 「ってことは……」  蒼空のアパートへ行くと、もうそこには蒼空は住んでいなかった。もうあの出来事が起きた後だった。  僕は、今一緒に時を過ごしている美月と蒼空のことの方が気になっていたから、もう一度海に行き、再びあの場所で眠りもうひとつの世界へ戻った。
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