蒼空・回想

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蒼空・回想

 美月とは小中学校合わせて6年間同じクラスだった。小学生の時に俺の事が好きだとちらっと噂で聞いていた。  目がよく合った。  まぁ、こっちも見ていたからか……。  彼女は静かで何を考えているのかよく分からない不思議なタイプの女の子だった。  ちょっとだけ気になる存在ではあった。  でも、その頃は部活のサッカーに夢中で、恋愛には全く興味はなかったので、ただそれだけ。  恋愛に関しては、大人になってから告白されて付き合った事はあったけれど、その彼女と一緒にいても充実感は少しもなくて、つまらなかった。 彼女の為に何かをするのが面倒くさくて、その時間を自分の為に使いたいとさえ思ったりもしていた。
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