紐解き

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紐解き

直美と果たした。 先程は、7日の通話控える制限の解除をした。 何故、その間、僕は直美と話さないことにしたのか、それは悩みがあったからだ。 アイツと話す時間は全てアイツの悩みを晴らす為の、時間に充てたから、当然、アイツだけの為に愛を注ぐ。 しかし、その時間のせいで、直美は解きほぐす事は出来るのだが、アイツの本懐は、死への恐怖だった。 わかって欲しいのはーと最後の最後まで、直美は、僕にどうか理解して欲しいと、陳情した。その内実は、仕事の過酷さだった。 私の仕事は、安定しているが、私の将来は、不安なままなのよ… 光のミエナイ仕事だと訴えてきたのだった。 そう言う深刻な迄にあの子は、追い詰められ、先が知れていた。 僕は彼女の内面の深刻さに、不安定に揺らがずに、冷静だったのも、驚いたが、それは彼女の願いに叶っていた。 話を聴いて欲しいノ。 私が死んでも気を落とさないで、なんてそんな高尚な事は願わない。 もっと、雌だった。 独りの孤独なオンナにミエタ。 僕は彼氏で有る前に独りのニンゲンとして、麻生直美に対峙していた。それに徹した。 それが神の啓示だった為だ。 僕は、逆夢というものは存在しないと、漸く最近になって、僕を脅えさせているのが、直美という大切を失う、不在の恐怖だったのだ、と知るのだ。 人は死んだら終わりだ そんな縛りが、僕を逆に追い詰めている。 それが本当だと知る迄の、長い旅路だった。 二次元だから漫画だからと、我々は、何処かで、安穏と平穏な世界に、二次元を可視化して、架空だと、信じていないし、幽霊はミエナイ、普通の人だ。昔も今も、人間は、2次元からは、何も学びはしない。 ただ、有るのは、この現実世界からしか、人間は、真実を知り得ないという事実だけだ。 漠然とした未来の不安の最中、夜の(トバリ)が降りる頃、私は大分の彼女の生家に、深夜2時過ぎに居て、宙を漂っていた。 足元から見降ろす、彼女の実家には、逆さに吊るされたタロットカードの様な、不気味な出立ちの、首を切断された削ぎ落とされたような、首吊り自殺みたいな、異物がとして、逆さまになって、浮いていた。 なんだコレは?!? 息を呑んだ。 その光景は、不気味で、異様だった。 正直、今だにその夢の意味が分からず、僕は深夜、静か過ぎる、闇を呑み込む、真っ暗な、黒に、背後を振り返って、震えている。押し入れが全開な為、慌てて閉めた。 恐怖で、電灯を灯すだけでは恐怖が拭えず、蛍光灯迄、付けて、明るく照らした。 夜の闇が、怖くて、どうしても、深夜トイレに起きると、お化けが出ないかと、震えて降りる。電気が消された玄関先の、磨りガラスが、翳りが酷過ぎて、怖過ぎる。うっすらと、不気味に、人影過ぎて、ヒトに見えて、震える。この影が、怖い。ストーカーだったら、と寒気がほとばしる。 あの子は、死んだ後、僕の家にやってくるのでは無いか…そんな懸念がよぎる。 悪夢が、寝汗を掻き、ベッタリと、服を、濡らした。 考え過ぎだろうか…多分そうだ。 しかし、何故磨りガラスのその先に立つと、誰が来るのか、いつも、過去の罪悪に脅えている。何故、いつも、浅い眠りの中、妖怪がなん度も出るのか、悪夢に追い詰められていた。それは、怨霊の様に、2階の窓から、けたたましく、鳴き吠える、問題児だった。直美では無いとわかってたが、私は、二階のベランダへと通じる為に〆た、内鍵を怨霊が、部屋の中に雪崩れ混まない様に、慌てて内鍵を締めて、焦った。 自分の心の柔らかく、繊細な内部に、外部の、無関係な人間達が、私のこころの世界に、無神経に、不躾に、鍵をこじ開けて入ってくるのが恐かった。気づくと、私は急いで、留め具を引き下ろしていた。 スンデの処で、その外からやってくる、暗い影は、遮断された。 私の家は、防犯設備に於いて、欠落していたが、其れとは話が違う。 私が理解しようとしてきた、人間達は全員、病んでいた、汚濁、汚物だった。損なわれて来た、性暴力性被害者達だった。 その彼等の生い立ちが、私の脳内に、透けて、考えている事が視えてしまう事、それは、他者の、暗い過去、黒歴史が、私からは、筒抜け状態だった恐怖に、視えてしまう、怖さに錯乱して、揺らいでいた…なまじ、霊感があったが為に、人の痛みが痛い程、分かり過ぎ、私の精神メンタルがもがれる。痛手だ。繊細な僕には、他者のトラウマ話は、キツ過ぎた。目の前に立ちはだかるニンゲンは、私についたトラウマを、除霊をして欲しいと、安易に縋るのだから、溜まったもんじゃない。擦り寄ってくる有象無象の蝿にたかるあぶのように、寒気がする。彼等は、かつて、悪意に押し潰された、戦災孤児達だった。 私は、自分の問題では無い悩みを押し付けられて我慢がならなかった。 それは本来なら、彼らの課題だった。 しかし、当てにされて、全任せされているのだった。 いつ迄この地獄が続くんだろう…… 果てのない、闇に呑まれ、怖くなった。 他者の為だと云う、計り知れない犠牲を強いられた。 良い人が良く、被害者になる。 弱いと縋る彼等は、サボっているようにしか、見えなかった。胸糞。それは、目に余り、寧ろ、コロシタイぐらい、殺意が抑えが効かず、煮え切らず、噴出しそうだった。打ち震える怒りに、ワナワナと、踏みつけそうに何度もなった。怒りを表に出さないモルモット養成訓練を仕込まれ、クリーンニンゲン優等生を飼育された。無益を学んで、表層的善人格者という肩書きを得て、千両役者を演じ、道化芝居、猿芝居を演舞した。周りから、怖がられないようにしたのが、運の尽き。汚物仲間に成り下がる事を、憶えた。自分がなりたくなかったになった時点で、オワコンだ。僕の課題だった、良い人のツラ被り、能面を被るスパルタトレーニング重量級は、見事制した。 僕は悪魔です、とつい今しがた、上層部に自己申告して来た。 あくまで 飽くまで 開くまでーね? 魂は受け継がれる。 死んでも、次の人に、託す。 一蓮托生。 私は、仏門に下り、門下生になった。 僕は禅問答、禅僧になりたかった。 今なら分かる。 目の前のそれは、私を殺そうとしていた。 私は、殺されそうだったのだ。 だから、其れは目の前の人が私を殺そうと、殺意をひた隠していたのを、私は敵では無いと、その嫌疑を解いていた、説き伏せていた、交渉術(ネゴシエーション)を展開していたのだった。 僕はずっと、自分の罪を精算したくて、罪悪感を抱いたまま、自分を責め続けた。敵意と云うナイフを突きつけた相手に、ナイフを下ろすように、なだめ透かしていたのだった。 途方もない労苦である。 その徒労は、もう、終わりにしたい。 僕が悪いという人間はゼロにした。 零のナイフは、1000-7の解だった。 7つの大罪、聖書キリスト世界への傾倒へ、なだれ混んでいく。その深海に、私はcommitmentしてみた。 私は西洋思想に縋っていた。 あんなに難しかった聖書も今となっては、私のBibleだ。 そこまで理解した事は、私の賛美歌に他ならない。 私の課題だ。 紐解くまで眠れない。 この世界の仕組みを教えて欲しいという掬い。 その好奇心は、私の原動力だ。 眠るのも惜しい。 学びは快楽、歓び、歓喜、ecstasy。 手を掲げ、喝采を謳う。 私だけを見ろ、そう、私が神だ。 注目の的、人の視線が、嗜好のオルガディズム。 私は自身の裸体を、デッサンしてくれる人達に見られているだけで、吐息を漏らし、股をクネらせ、欲情して、イヤラしく淫らになって腰を振り乱れている。 byセクシャルに依り、ケリを付けた。 然しー其れにしても、七日間戦争にコジツケるとは、風の谷のナウシカは、彼は出来過ぎた、神物語だ。 聖書世界に寄り掛かり過ぎて居て、にわかには信じ難い。 私は其れは危険信号(signal)だと危惧しているガネ? 妄想もそこまでいくと、逝ってんな、我ながら失笑し、苦笑いだった。
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