子供から見た連続幼女誘拐殺人事件

1/1
前へ
/290ページ
次へ

子供から見た連続幼女誘拐殺人事件

子供の頃の自分には親がそばに居て、守ってくれていたから、悪いことをしたと言う罪の意識がなくても、そんなに何も感じないでいられた。 そばで見ていた、母はそんな残酷な事をすぐそばでする僕のことを見て、どんな気持ちで居たんだろう。。。 何も感じておらず、したことにすら、僕は何をしているのか、正直わからない。 見たこともあった事も、何かひどい事をされたわけでもない。全く見たことのない、初めての、その場の通行人に、階段から背中を押した。 その手の感触には、触れただけだった。 しかし、彼が堕ちたか、どうなのかはっきりとしない。 ただ、紛れもなく、その背中に手が触れた時、僕には無意識のうちで、ナニをしたかったのか、大人になった今の僕には、怖しい事だったと言う罪の意識がある…。 しかしー。 そんな記憶が現実にあったのかどうなのか、良くわからない。 しかし、子供と言うのは、そうやって、親を独り占めにしたい、独占欲が有っただけの話で、父親とかそんな事は、関係なく、母親に恋しているだけなんだ。 お母さんが、大好きだった僕は、お母さんとずっと、ふたりで生きたかった。 側に隣に居る男性が実の父親ではなかったが、隣に立っているだけで、不快だった。 ただの仕事仲間なのかもしれないけど、子供の頃、一人家に帰って、鍵っ子だった僕は、家の中で、孤独で、宮崎勤が、捕まって犯行現場を監視官に引き連れられて、振り返って映っている、報道ニュースをテレビで見て、恐ろしさで、家に居られなくて、独り近所の公園で、閑静な公園の砂場で、遊んでいた。周りには誰も居ない。静かすぎた。 寒気がして恐ろしかった。そんな奴が、この世界に居るなんて… 子供ながらに、ゾッとしていた。まだ、9歳ながらも直感的に感じ取っていた、その真っ白な長袖のシャツを着て居た、男性を僕は、死んで欲しい、そう心の中で、願っていた。 手がその時、そう願っていた。
/290ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加