day dream

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 カーテンから降り注ぐ朝の光を感じ、そっと目を開ける。普段と変わらない金曜日。いつの通り枕元のテディベアに「おはよう」と挨拶をしてから、頭をそっと撫でる。名前はデニー。緑色の瞳が魅力的な、イギリス生まれの男の子だ。  アラームを止めるためにスマートフォンを確認すると、画面はメッセージアプリから送られた大量の通知で埋まっていた。  アプリを開いて最初に目に入ったのは、イギリスで仕事をしている父からのものだった。そして、入学以来ずっと仲の良い友人に、いつも一緒に遊ぶメンバー。中学校の時の友人や、遠くに住む従姉妹まで。宛先を確認している間にも、次々と受信を示す通知が来る。その中に、最近少し気になっているクラスメイトの名前があったものだから、ついスマートフォンを落としそうになった。 『誕生日おめでとう!』    皆からのお祝いの言葉に、自然と頬が緩む。そうだ、今日は私の誕生日。私は今日で18歳になる。
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