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(あ、いた!)
通学電車の中、同学年の間宮君が、私の視界に入る。
(やっぱり、カッコいいなぁ)
これだけの人混みの中にいても、間宮君の存在は、光輝いてる。本当に申し訳ないけど、周りの他の人達みんな、芋にしか見えない。本当に申し訳ありません。
それだけ、間宮君の存在って、群を抜いてるんだよねー。もちろん、175センチ以上ある長身ってこともあるけど、それだけじゃなくてね。フレームの細い眼鏡に、理知的な整った顔立ち、ゆったりとした所作、低いけど、少し甘い声……。
こんな高校生いる!?絶対好きになっちゃうじゃない。あぁ~今もね、カバーのかかった文庫本を片手に、ドアの側に立ってるの。見てるのが、スマホじゃないっていうのが、ポイントなのよ。
私も、もっと若い時はね、何かこう、クラスのいかにもリーダー的な「俺俺!」タイプが好きだったんだけどね。
一周回って、間宮君みたいなタイプの良さに気づいたって感じ。まあ、年齢と共に、嗜好って変わるっていうじゃない?食べ物の好みと同じでさ。って、友ちゃんに言ったら、「アンタ、いくつだよ?」って突っ込まれたけどね。
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