貴方だけを

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ついて行くって言っても、こっそりと少し離れて、彼の麗しい姿を見つめながら登校するだけなんだけどね。ウフフ。 残念ながらクラスが違う私達の超貴重な時間が、登下校の時間。 えっ?だったら、一緒に登下校しちゃえって?いや、そこは恥ずかしいじゃん、やっぱり!? いっつも偶然を装って、「おはよ♪」とか言って、隣を歩いちゃうっていうのもありだけど、何か軽いストーカーっぽい感じだし。ほどよい距離が、今はいいんだ。 間宮君の背中を見つめながら、一緒に歩いていると、同じく登校中の女子達が、彼を見ながらざわついている。 「間宮先輩、今日もクール!」 「あの眼鏡が、イイ~」 「いや、眼鏡を外す瞬間が最高なのよ!」 みんな好き放題に、盛り上がってる。 ああ……もうっ、私の間宮君なんだからね!!手を出したら、許さないから!!……って、私の彼でもないけどね。とにかく超絶モテる間宮君の登下校だけでも、軽いイベントのようなものだ。 そんな熱い視線に、ハラハラする一方で、さすが私の間宮君だわ、と再認識しながら、私達は学校に着いた。
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