だれもいない

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だれもいない

ひとりぼっちはさみしいね むかしはお父さんとお母さんがいて 随分、心強かったね なんの心配もなく 安心して日々を送っていた 安心して毎日を送っていた なんの疑問もなく 悩みも取るに足らない小さなものだけだった 今はすべてがやるせない 息を吸うのにも決意がいる まばたきするのも意識をしないとできない もうお父さんもお母さんもいない  もうけして二度と会えない あの善良なふたりに ぼくを特別だと思ってくれたあのふたりに もうけして二度と会えない ひとり咳をする
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