作業指導教官の告白

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笑顔が、凛々しい。 コミュニケーションにそつがない。 作業習得率も確実勝つ、スピードを伴ってきた。 休止中のラインで行われた研修(OJTではないっ!!)は、おおむね1対1もしくは1対2で行われた。順風満帆、すべて予定通りだった。 仕事を伝授しても、辞めてしまう人材が多い中、久しぶりに手応えのがある逸材だった。彼女は、残る。 要領が良い。 実務前のプレテスト。たちまち、作業手順を流れに沿いつつ、秒単位で中の縮めてしまう。次工程には、そうと知られず余裕をもって。 私にとって、充実の2週間だった。 いざ、実戦配備。夜勤志望の彼女を自信を持って送り出したのだった。 「・・・この仕事は、私には合わない・・・」 夜勤初日、前半で、彼女はちゃっちゃっと帰ったそうだ。 私の指導教官としての評価が下がったのはゆうまでもない・・・ 「地獄へ、落ちろっ!」 心底、そう思った。若い娘は、私には合わない、だ。
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