完璧秘書

2/6
前へ
/211ページ
次へ
10時5分前、副社長室の扉が再びノックされる。 「はい」 「失礼致します。副社長、お時間になりましたので移動をお願い致します」 「ああ」 扉を開け翔が出るのを待つ。 そして、翔の一歩後をついていきエレベーターに向かう。そこには、エレベーターの扉を開けて待つ役員秘書。 オフィスゾーンに専用エレベーターが何基もあるが、それでも企業数も多いため大概はエレベーター待ちをする。 翔も朝、かなり待たされ苛立ったものだ。 それが、予定時間5分前に呼びに来てエレベーターが到着していたら、3分前には会場に入れる。 これが普通かはわからないが、何もかもが完璧で文句のつけようがないのは確かだ。
/211ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10440人が本棚に入れています
本棚に追加