悩める御曹司

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悩める御曹司

オフィスビル55階会員制のバー。 まだ、18時過ぎと早い時間で人は少ない。 会員になるにも審査があるため、セレブが集まるバーは落ち着ける雰囲気だ。 知り合いの御曹司や経営者と顔を合わせる事もあるが、暗黙の了解でお互い声を掛ける事はない。 そんなバーのカウンターで、ビールを飲みながら何やら悩んでいる様子の男の後ろ姿。 夕輝は、親友の珍しい姿に笑いが込み上げる。がグッと我慢する。 「お待たせ」 「ああ。夕輝お疲れ」 「翔、今日が初日だろ?仕事の鬼は深夜まで仕事だと思ってたから、こんな早い時間に連絡がきてビックリした」 「俺も驚いてる。秘書が優秀過ぎて、普段なら自分がしてるはずの仕事が終わってた…」 「プッ何それ」 笑う夕輝に今日一日の出来事を説明した。
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