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西園寺カンパニーを率いるのは、
西園寺遥 26歳。
そう遥こそ公造の孫であり、西園寺グループのご令嬢だ。
ただ、世間にバレると不都合が多いので、西園遥として生活している。
本人無自覚だが、小顔で二重のパッチリな目のかなりの美人。小さい頃から英才教育を受け、才色兼備とは彼女のためにある言葉だと言っても過言ではない。学生時代は『高嶺の花』と言われて、男子はなかなか近づくことが出来なかったくらいだ。
公造の後を継ぐのは間違いなく遥だ。
社長室では、新しい依頼を前に遥と秘書で親友の木下悠里が頭を悩ませていた。
神宮寺製薬の御曹司がドイツ勤務から来月帰国し、本社の副社長に就任するのに合わせ依頼が来たのだが…
神宮寺翔 32歳。
独身で容姿端麗となれば女性達は大騒ぎしそうだが、西園寺カンパニーの所属秘書には色目を使ったりする者はいない。そこは心配ないのだが…
条件の中に、英語以外にドイツ語とフランス語必須とあるのだ。
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