タツとの出会い

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 俺は幼い頃から、何かにつけて母親から 「言葉の暴力は犯罪だ」 と、脅されてきた。  だから子どもなりに『言葉の暴力』には敏感だった。同時に、言葉というものの威力を感じてもいたので、言葉が自由に出て来ないタツを放っておくことができなかった。  タツは、それ以来 『やややくん』 『たたたたつくん』 などと、からかわれることになったが、俺が隣にいる時は、みんな俺を恐れてに関わらないようにしていた。    それで必然的に、俺とタツは、みんなから孤立して二人で遊ぶようになっていった。
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