一目惚れほど怖いものはない

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混濁する意識を呼び戻すのは 肌に走る痛み 咄嗟に縮こまろうとする両手足は 大の字に広げたまま動かせなかった 「・・・っ」 伸ばされた手の先を見れば ネクタイか何かで縛られている 「・・・やだ、外してっ」 両手を動かそうと身体を捩れば 強い力で引き戻される 「抵抗したら、痛いことするよ?」 胸の膨らみも アザのあるお腹も 長い指が刺激を与えると同時に甘噛みされて痛みも加わる 「うさぎ、良い眺め」 そう言ってどんどん侵略する行為は 開いたまま押さえつけられた両脚の間にたどり着いた ・・・なんでこんなことになったの 泣きたいほどの絶望感にも “抵抗したら痛いこと”が頭を支配して動けない 縁の行為を受け続ける身体は 意思とは真逆で はしたないほど開いた脚の付け根に 息を吹きかけられた瞬間 ビリビリと身体中を駆け巡る痺れに飲み込まれた
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