優子の思い

2/4
前へ
/79ページ
次へ
部屋の掃除をしてくれ、ご飯を作り、おかずを作り置きして冷凍までしておいてくれる。 甲斐甲斐しく世話をしてくれる優子を、僕は結局頼りにしてしまった。 新しい恋や、優子の心変わりを期待していた自分の気持ちは、すっかり遠い感情になってしまっていた。 「そう言えば私、内々定もらっている会社断ろうと思ってる。」 入社して半年過ぎた頃だった。 夕食が終わって、食器を片付け始めた僕に優子が言った。 「え?」 僕は驚いて、彼女を見る。
/79ページ

最初のコメントを投稿しよう!

69人が本棚に入れています
本棚に追加