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『お困りのようかな?』
アンドロイド王子と結婚して子作りのち王妃ルートなんて絶対ごめんよっ!! と内心で叫んだ瞬間、どこからともなく声が響いた。
これまたダンディーな声に私は無意識のうちに返事をする。
「ものすっごく困ってるっ!!」
『助けをお求めかな?』
「メッチャ求めてるっ!!」
『よろしい。微力ながらお力添えいたそう』
……って答えちゃったけど、あんた誰?
と思った瞬間、今度は私の手元から光が生まれた。
ハッと視線を落とした私の目に映ったのは……
『我が名はエクスカリバー。大地を割り、豊穣の実りを約束する者。我が力を求めし乙女よ、我が名を呼べっ!!』
「鍬なのにエクスカリバーっ!?」
「ぬぅっ!? 封じられし古の農具を目覚めさせるとはっ!!」
「えっ!? これそんな御大層な代物だったのっ!?」
納屋に転がっていた薄汚れた鍬なのにっ!?
……ってええいっ!!
もうこの状況を何とかしてくれるならなんだっていいわよっ!!
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