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「賢者様、さらに朗報です。運命の恋人も見つかりました」
どこが平凡な村娘Eなんだ詐欺だ詐欺……っ!! と内心で叫んでいた所にありがたくない報告が飛んできた。
ギクッと体を強張らせながら二人を振り返れば、相変わらず爽やかな王子様スマイルを浮かべた美青年アンドロイドと、見たこともないような悪代官スマイルを浮かべたおじいさんが私へ顔を向けていた。
「そうかそうか、やはり【キャラジョブ:王女】のスキルは強い。説明官を騙し抜いた甲斐があったわい」
「説明官を騙し抜いた!?」
「ジークフリートは人工物とは言え王子。行方知れずになった王子を引き寄せるためには王女スキルを持つ娘を手元に置くのが一番効率的じゃが、生憎この世界には【王女】【姫】のキャラジョブを持つ者はいなくてのぉ。外の世界から連れ込むために、一芝居打ったのじゃ」
ヒャッヒャッヒャッと妖怪じみた笑いを上げるおじいさん。
おじいさん、キャラ、ブレてますよ……
ってそこでもなくてっ!!
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