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「王妃と組んで寒村の老夫婦を演じ、村娘のキャラを募集する。まぁどんなキャラジョブの娘がやってくるかまでは分からなんだが、【王女】か【姫】が来るまでやろうとは思うておったでのおっ!!」
「ま、待って! 説明官のことや外の世界のことをどうやって知って……っ!? あまつさえ説明官を騙し抜くなんてどうやって……っ!?」
「わしは賢者じゃぞ? そんなことお茶の子さいさいじゃっ!!」
いやいや『賢者』ですべてを片付けるなんて設定が雑にもほどがあるわよ!!
「さぁて、ばあさん……もとい王妃に知らせて、二人とも引き取ってもらわなければ……」
なんだか一気に雲行きが不穏になってきた。
目の前にいる変態ヘンテコアンドロイド美男子は人工物とはいえ一応この国の王子で、私は今でこそ村娘Eだけど、そして騙されてやってきたわけだけど元は別世界の王女。
結婚するには何の障害もないし、この妖怪じみた賢者ならたとえ障害があっても『わしは賢者じゃぞ!』の一言でどうにかしてしまうに違いない。
何てことなのっ!!
私はこんな展開、イチミリも望んでないのにぃっ!!
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