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『ぬぅ。我の力をここまで引き出すとは』
何あんたは感心したように言っちゃってんのよっ!!
どうしよう……
王女フラグはへし折れたけど、何か違うフラグが立っちゃったような気がする……っ!!
「こ、これは何事だっ!?」
「はっ! あの姿は……っ!!」
「伝説に謳われた『鍬の勇者』!!」
ほらやっぱり駆け付けた野次馬がフラグを立て始めたじゃないのよぉっ!!
「私はただの村娘Eですっ!!」
「あ、待ってください勇者様っ!!」
「解決して頂きたいクエストがっ!!」
「勇者様が逃げるぞっ!! 捕まえろっ!!」
こうなった三十六計逃げるが勝ち! とばかりに逃げ出してはみたけれど、鍬は重いし野次馬も中々にしつこい。
【キャラジョブ:王女】の体力値は低いのよぉっ!!
『再就職をして、運命が転がり始めたようだな、我が主よ』
「こんな運命、望んでな───いっ!!」
鍬を片手に始まった新米勇者の冒険は……
「勝手なエピローグつけるのやめてくれるっ!? 始まらないし、続かないんだからぁっ!!」
《END》
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