5人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、研修旅行の日が来た。
バスの中は、お菓子を食べる音や話し声。ゲームの音がする。
『楽しみだね~泳ぐの。海姫は泳げるからいいなぁ~』
「小さい時は泳いでたけど、今はどうだろう…」
日程は、1日目『陶芸製作』。2日目の午前中『講演会(世の中の現状について)』。午後~夕方『自由行動(海水浴)』。3日目の朝~帰宅…となっている、
1日目の陶芸(ペン立てを作った)や、2日目の講演会(ただ聞いてるだけだったが、後日レポートを出すのが面倒くさい)が終わり、いよいよ海水浴となった。
『えー、皆さん、くれぐれも怪我のないようにー』
全員水着を着ているのかと思いきや、普段着や浴衣を着ている人もいる。
『そりゃあ、着てない人も居るでしょう。海に入れない人や水着になりたくない人だっているわけだし』
菜香がシュシュで髪を結びながら言った。
『おーい、海姫ちゃーん』
飯塚くんが私達の方へ向かって走ってきた。
『あー嫌だぁ。てかさー、一緒に泳ぐ友達とかいないわけ?』
『えーだって、海姫ちゃんからのお誘いがあったわけだしー』
それから、飯塚くんを砂に埋めたり、菜香と2人で飯塚くんを海に投げたり(?)3人でとにかく遊びまくった。
『あ、私トイレに行ってくるー』
『あ、俺もそろそろ友達の所戻るわ。じゃあね、海姫ちゃん、またね』
「うん、またねー」
私は、持ってきたビニールシートの上に体育座りで座った。
夕方に近付いてきているので、人も少しずつ居なくなってきた。
菜香が戻ってきたら、一緒にホテルに戻ろう…。
最初のコメントを投稿しよう!