5人が本棚に入れています
本棚に追加
『中西さんっ』
B組の教室の前で待っていた私は、飯塚くんと思われる男子に名前を呼ばれた。
「えっと…飯塚くん?」
『うんっ、一緒に帰ろ?』
どんな人なのかなと思っていたけど、「爽やか系」で人懐っこい人だというのが飯塚くんの印象…。
「あ、うん」
こういう時でも私は、和翔の事を想ってしまう。
今頃、和翔は彼女と帰ってるのかな。
『…ごめんね、いきなり。驚いたよね』
「うん…」
飯塚くんと二人、廊下を歩いているとなぜか視線を感じる。
飯塚くんの事見てるんだろうなぁ。
カッコイイからモテるよね、きっと。
『実はさ、ずっと中西さんの事いいなって思ってて。本田と付き合ってると思ってたから、付き合ってないって知って、同じバレー部の菜香ちゃんに頼んだんだよね』
目を見て話してくれるのは印象が良かった。
一緒にいて落ち着くなぁ…。
「そうだったんだ。私のどこが…」
『んー…やっぱり可愛いところ!!あと、クセ毛なの?ウェーブかかってるのがすごく似合ってる』
「あ…ありがとう…うん、クセ毛なの」
最初のコメントを投稿しよう!