序章

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「グガァァァァァ!!!」 蓮&和斗「!?」 突然雄叫びに瞬時に身を潜める二人 アイコンタクトをして 雄叫びの発生源と思しき場所へ素早く移動する そこには龍がいた。 しかも1頭ではなく、2頭の龍が。 1頭の鱗は紅く、とても紅く もう1頭はとても蒼く その2頭を取り囲む様に兵士の様な者 更に遠くから 魔術師のローブを着ている者達がいた。 蓮「和斗」 和斗「やっぱり考えてる事一緒だね。」 蓮と和斗は顔を合わせて不敵な笑みを浮かべる 蓮「まずは魔術師と思われる奴らを制圧する。 数は大体20」 和斗「了解」 蓮と和斗は気配を自然の中に溶け込ませ、 魔術師達と距離を詰めていき 手刀や、鳩尾を狙い 気絶させていき 和斗「蓮!」 蓮「了解、そのまま兵士を制圧するぞ!」 あっという間に魔術師を制圧した後 次は兵士達へ肉薄し無力化させていく 僅か5分。 5分で兵士と魔術師を含む約60人も居た部隊を制圧した。 和斗「おつかれさま。」 蓮「ああ、問題は」 2人は2頭の龍へと目を移す よく見ると2頭の龍は身体中に傷があり 焼き焦げた後や多少ではあるが肉が抉れている所があった。 2頭の龍は蓮と和斗を睨みつけ唸りをあげている 蓮は蒼い龍の元へ 和斗は紅い龍の元へ 同時に龍の頭に乗り手を当てる 蓮「汝は我共に」 和斗「我は汝と共に」 蓮&和斗「今ここに命の盟約を果たす」 2頭を中心にとてつもない光が発生すると 2頭の龍の傷は癒え、抉れていた身体や焼き焦げた鱗は元に戻った。 そして蓮と和斗手の甲には紅い龍の紋章と蒼い龍の紋章が刻まれていた 蓮「おい、人化できるか?」 蓮の問いに2頭は頷き人化する 蒼い龍は髪や目の色が蒼くとても綺麗な女性に 紅い龍は少し長めの容姿が整っている男性へ 姿を変えた。 「貴方達何者?私達を使い魔契約、それも魂の契約をするなんて」 「ああ、とてもじゃないが人間じゃねぇな。」 人化した2人は蓮と和斗へ問いを投げる 蓮「なに、ちょっとした化け物さ。」 和斗「そうそう。さっきの人達がどのくらい強いかは知らないけど 多分万全な状態で僕達に挑んでも結果は変わらないと思うよ」 「ふん。まぁいい。それよりも自己紹介がまだだったな。 俺は紅黎龍ハウドだ 呼び方は好きに呼べ」 「私は蒼黎龍アハト。 私も好きなように呼んでちょうだい。」 紅黎龍ハウドに蒼黎龍アハト。 どうやら古龍種らしいな。 古龍種とは古の時代から永きに渡り 空の領域を守り続けた龍 他にも大地の龍、海の龍などその地形に合わせた龍が存在する 中でもこいつらはトップクラスの龍だ。 なんたって空の領域を守り続けた龍だからな。 蓮「そうか、よろしく、ハウド」 和斗「うん!よろしくね!!アハト!」 二人共握手を交わす 和斗の満面の笑みで幾度となく 惚れた女が居たが… アハト「ええ、よろしく」 アハトはなんともない様だ。 ハウド「お、なんだ、その珍しそうな顔は」 蓮「いや、なに。世の中にも和斗の笑顔をみて惚れない奴がいるなんてな」 ハウド「そらそうだ。俺達は古の時代から永きに渡りお前ら人間を見てきたんだぞ? そんなホイホイつられて惚れるかって」 アハト「ええ、そうね。ハウドの言った通りよ 確かにこの子は容姿も良く人柄も良いけれど それでも人間だもの。別に恋心とか抱かないわ。」 アハトはあっけらかんといった様子で肩を竦めながら言う 和斗「そういえば気になってたけど2人はどんな関係?もしかして…夫婦とか!!」 和斗の問いに2人は一瞬豆鉄砲を食らった様な顔をするがやがて声を上げて笑い出す 和斗「な、なんだよう…そんな笑わなくてもいいじゃないか。名前だって似てるんだしさ。」 アハト「ごめんなさい。それに、馬鹿にしてた訳じゃないのよ。そうね、確かにそう思われても問題ないわ。でもね」 アハトとハウドは服を脱ぎ出すと 女性だと思ってたアハトには胸もなく 生殖機能すらついてない 同様にハウドも男性と思わしき生殖機能もなかった
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