初恋サマー

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 息を切らしながら、待っていた母に謝る。 「もうー、どこ行ったかと思って心配しちゃったわよ」 「待たせてごめんね。あれ、お父さんは?」 「疲れたとか言って、先帰っちゃったわよ、まったく。まあ会えたからいいけど。あれ、何か顔赤いんじゃない?」 「今、走ってきたからだよ」  とっさに言い訳をする。 「へえー、それだけ? 何かあったんじゃないの? 伸くんと」  母が探るような目つきで私を見る。  さすがは母だ。鋭い。  私も嘘はつきたくない。 「うん、実はね、私がずっと伸くんだと思ってたのはね」  完    
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