第九話

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 「本命のゴーストが、いるようですね」  確かに、人魚のようなゴーストがそれらしいように見える。助力に行くべきだろうか。しかし、とゼアロは躊躇う。ここで咎騎士から、更なる情報を引き出すこともできるのではないか。迷っていると、咎騎士が話す。  「まずい状況のようですね。どれ。加勢するとしますか」  「逃げる気ですか? 俺から」  「……そうかもしれません。君はどうしますか?」  今は、この怒りを飲み込むべきだ。ゼアロは答える。  「加勢します。あくまで、セレナの加勢です。ここであなたを行かせたら、セレナが危険だ」  「ふふっ」
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