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共通の敵を行動不能にした今、一触即発の状況となった。セレナは危険だ。今のうちに消した方がいい。
「セレナさん、でしたかね。どうやって理回路の存在を知ったのですか?」
「ああ?」
セレナは悪巧みをするような、意地の悪い笑みで答えた。一瞬、ゼアロに目配せをして。
「話のわかるゴーストとおしゃべりして、って言ったら信じる?」
「はあっ!」
不意を突いた攻撃のつもりだった。ゼアロは咎騎士に飛びかかり、拳を、咎騎士の見えない顔に振るう。だが、咎騎士は剣で拳をあっさりと弾いた。
「ほう。ゴーストが。それは興味深い」
「くそ!」
まずい、と感じたクラウスが布を使って二人に割って入る。すると、遠くから咎騎士を呼ぶ声が聞こえてきた。他の墓守りだろう。
「増援か。だったら……!」
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