第九話

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 共通の敵を行動不能にした今、一触即発の状況となった。セレナは危険だ。今のうちに消した方がいい。  「セレナさん、でしたかね。どうやって理回路の存在を知ったのですか?」  「ああ?」  セレナは悪巧みをするような、意地の悪い笑みで答えた。一瞬、ゼアロに目配せをして。  「話のわかるゴーストとおしゃべりして、って言ったら信じる?」  「はあっ!」  不意を突いた攻撃のつもりだった。ゼアロは咎騎士に飛びかかり、拳を、咎騎士の見えない顔に振るう。だが、咎騎士は剣で拳をあっさりと弾いた。  「ほう。ゴーストが。それは興味深い」  「くそ!」  まずい、と感じたクラウスが布を使って二人に割って入る。すると、遠くから咎騎士を呼ぶ声が聞こえてきた。他の墓守りだろう。  「増援か。だったら……!」
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