第九話

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 「しかし」  「それよりも、周囲のゴーストの動きがおかしい。こちらに来る可能性もあり得る。警戒しろ」  ロージィが二人を回収するのなら、兵を直接送る必要は無い。もっとも、墓荒らしの力とやらを信用するならの話だが。  一方、ゼアロはセレナの肩を借りて移動していた。力の使いすぎだろう。めまいがする。セレナも疲弊しているように見えた。  「悪い。セレナ」  「本当よ。まったく」  銃で群がろうとするゴーストを牽制するが、長くは保たない。  「セレナ。俺がでかいのをぶっ放すから、その後に……」  「却下。その必要はないわ」  「でも」  ゴーストが襲いかかる。もうろうとするゼアロの視界。そこにはゴーストが焼き切られた姿が映った。何か、ブーメランのような物がゴーストたちを裂いているのだ。燃えるゴーストが消えていく中、セレナが笑みを浮かべた。
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