制服

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パジャマを脱ぐ。 制服に袖と通す。 制服の下を履く。 荷物を持つ。 玄関で靴を履く。 それらはまるで儀式のようだ。 学校がある間は毎日しなくてはならない。 憂鬱に思うがそれは大人になっても変われない。 制服は自分の所属を示す。 どこか、学校という場所に所有されているみたいだ。 刑務所だってそうだ。 そう思うと学校という場所に囚われているみたいだ。 唯一変わるのは自分で選べる自由ぐらいだろう。 ズボンを女子が履いていても何もおかしくない。 では、なぜ男子がスカートを履くことはないのだろう。 男の醜い足を見たくないということか。 それは女性も同じだ。 足を出していたくない。 不自然だ。 毎日スカートを履いていると自分は確かに女だと思う。 だからといって男になりたいわけではない。 性別とは何だろう。 性別は肉体で決まる。 だが性別が精神で決まることはないのだろうか。 本来なら性別なんてないのではないか。 ただ肉体が変化しているだけだ。 それなのになぜだろう。 洋服で分かれているのだろうか。           <完>
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